NASAは10月、宇宙での食糧生産のアイディアを競う「Deep Space Food Challenge」の優勝チームを発表しました。計18チームが選ばれ、それぞれ25,000ドルの賞金がNASAより与えられます。また賞金の対象にはならないものの、アメリカ国外から参加した10のチームがNASAの認定を受けました。各優勝チームのアイディアはコンテストのウェブサイトで紹介されており、食料を製造するもの(Manufactured Foods)、細胞を培養するもの(Bio Culture)、植物を栽培するもの(Plant Growth)の3つに分類されています。
今年1月から始まったDeep Space Food Challengeは宇宙での食生産の技術開発を促進することを目的としています。従来の宇宙飛行では必要な食料をあらかじめ全て用意して宇宙へ出発しますが、将来、数年に渡るような長期間の宇宙飛行が実施されると、荷物の多さなどからこれは難しくなってしまいます。一方宇宙船内で食料を作る、いわば自足時給できるようになれば荷物を大きく減らすことができます。
このコンテストは3つの段階に分けて実施される予定で、今回は最初のアイディア出しの段階となります。次の段階でキッチン(実験室)での実証、第3段階では完成したシステムの実証を求められます。各段階で優勝したチームには賞金が与えられます。
今後コンテストは第2段階へ進みます。公式サイトによると、第1段階に参加していないチームでも、新規に第2段階に参加できるそうです。
(文: 諏訪春樹)
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